山女 やまおんな わたしの人生は、誰にも奪わせない

山女
第35回東京国際映画祭コンペティション部門出品 第47回香港国際映画祭ワールド・シネマ部門出品 第22回ニューヨーク・アジアン映画祭正式出品 第23回ニッポン・コネクション正式出品

18世紀後半の東北の寒村、過酷な運命に翻弄されながらもたくましく生きる女性を描くー 山田杏奈 森山未來 二ノ宮隆太郎 三浦透子 山中祟 川瀬陽太 赤堀雅秋 白川和子 品川徹 でんでん 永瀬正敏 監督:福永壮志(『リベリアの白い血』『アイヌモシリ』) 脚本:福永壮志 長田育恵 制作プロダクション|シネリック・クリエイティブ ブースタープロジェクト 国際共同制作|NHK 製作|「山女」製作委員会 配給|アニモプロデュース 2022年/日本・アメリカ/98分/カラー/シネマスコープ/5.1ch ©YAMAONNA FILM COMMITTEE

Introduction

「遠野物語」に着想を得た、唯一無二の物語 いまを生きる私たちへ問いかける、本当の”人間らしさ”とは

大飢饉に襲われた18世紀末の東北の寒村。先代の罪を負った家の娘・凛は、人々から蔑まれながらも逞しく生きている。ある日、父親・伊兵衛が村中を揺るがす事件を起こす。父の罪を被り、自ら村を去る凛。禁じられた山奥へ足を踏み入れたことから、凛の運命は大きく動き出す。
本作は、柳田國男の名著「遠野物語」から着想を得たオリジナルストーリー。自然の前ではあまりにも無力な村社会、その閉鎖性と集団による同調圧力、身分や性別における格差、貧しい生活を支える信仰の敬虔さと危うさを浮き彫りにしながら、一人の女性が自らの意志で人生を選び取るまでを描く。自分らしく生きること、人間らしさとは、何なのか。凛の物語と彼女が下した決断は、時代を超えて、こだまとなって私たちの明日に響く。

世界が注目する気鋭の監督・福永壮志『リベリアの白い血』『アイヌモシリ』 山田杏奈を主演に迎え、森山未來、永瀬正敏ほか実力派俳優が集結

国際共同製作となる本作の監督・脚本は、民族やルーツにフォーカスを当ててきた福永壮志。初の長編劇映画である『リベリアの白い血』は第65回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品され、2作目の『アイヌモシリ』は第19回トライベッカ映画祭で審査員特別賞を受賞し、国際舞台でその存在感を強めている。ニューヨークで映画を学び、グローバルな制作体制で独自の作品世界を追求してきた。共同脚本に劇作家で、NHK連続テレビ小説「らんまん」を手がける長田育恵を迎え、現代につながる社会の歪みとそこに生きる人々の物語を作り上げた。
主人公の凛を演じるのは、『樹海村』、『ひらいて』、『彼女が好きなものは』(21)など出演が続き、今最もスクリーンに愛される女優・山田杏奈。理不尽な逆境をも運命として受け入れ、自分の生き方に目覚めていく女性の生き様を演じ抜いた。驚くべき変貌で「山男」になりきったのは、ダンスや演劇などカテゴライズに縛られない表現者として活躍する森山未來。一言もセリフのない、表情さえも封印された役ながら、眼と身体表現のみで、野蛮さと神聖さを兼ね備えた人ならざる者の存在を体現している。さらに凛の父・伊兵衛を、ジム・ジャームッシュ監督作品をはじめ国境をまたいで活動する永瀬正敏が演じ、生まれながらに血縁の罪を背負わされた者の受難を刻みつけた。さらに凛を取り囲む村人たちには、二ノ宮隆太郎、三浦透子、山中崇、川瀬陽太、赤堀雅秋、白川和子、品川徹、でんでんら、日本映画界に欠かせない実力派俳優が勢揃いした。

Story

禁じられた山に入るとき、
運命が動き出す────

18世紀後半、東北。冷害による食糧難に苦しむ村で、人々から蔑まされながらもたくましく生きる凛。彼女の心の救いは、盗人の女神様が宿ると言われる早池峰山だった。ある日、飢えに耐えかねた凛の父親・伊兵衛が盗みを働いてしまう。家を守るため、村人達から責められる父をかばい、凛は自ら村を去る。決して越えてはいけないと言い伝えられる山神様の祠を越え、山の奥深くへと進む凛。狼達から逃げる凛の前に現れたのは、伝説の存在として恐れられる“山男”だった…。

Cast

山田杏奈
Anna Yamada 山田杏奈
Comment

ひとり分の人生を生ききったような疲労感と達成感のある撮影期間でした。彼女を取り巻く環境、人びと、それぞれの生きる強さに打たれながら演じていました。森の中のしんとした空気に匂い立つ青臭さ、静かながら力強い映像から伝わることを願ってます。これからより多くの方に見ていただけると思うととても楽しみです!

森山未來
Mirai Moriyama 森山未來 山男
Comment

これまでにも人非ざる存在を舞台、映像などで演じてきたが、今回も成り立ちの諸説ある大それた役柄を映像に落とし込むべく、福永さんとディスカッションを重ね、山の神秘に助力を請いながら、大いに楽しませていただいた。
遠野物語を原典としている「山女」。映画館に訪れる方々は、この物語をあくまで遠い昔の民話だとして鑑賞されるのだろうか。

永瀬正敏
Masatoshi Nagase 永瀬正敏 伊兵衛
Comment

今でも山形での撮影の日々を思い出すと
熱いものが込み上げてきます。
現場スタッフの皆さんの卓越した技と思い
山田杏奈さんの佇まいと瞳が
僕にとっての道標であった気がします。

二ノ宮隆太郎
Ryutaro Ninomiya 二ノ宮隆太郎 泰蔵
三浦透子
Toko Miura 三浦透子
山中崇
Takashi Yamanaka 山中崇 寅吉
川瀬陽太
Yota Kawase 川瀬陽太 角松
赤堀雅秋
Masaaki Akahori 赤堀雅秋 親方
白川和子
Kazuko Shirakawa 白川和子 巫女のお婆
品川徹
Toru Shinagawa 品川徹 村長
でんでん
DenDen でんでん 治五郎

Staff

監督・脚本| 福永壮志 Takeshi Fukunaga
Comment

「山女」を劇場公開できることをとても嬉しく思います。この映画で何より描きたかったのは逞しく生きる人間の姿です。主人公の凛をはじめ、登場人物それぞれが葛藤を抱えながらも必死に生きています。自分の居場所を求めて、逆境の中を進み続ける凛の姿を通して、観た人の心に何かを残せることを願います。

脚本| Ikue Osada 長田育恵
プロデューサー| Eric Nyari エリック・ニアリ
プロデューサー| Harue Miyake 三宅はるえ
プロデューサー| Mio Ietomi 家冨未央
撮影| Daniel Satinoff ダニエル・サティノフ
照明| Takaaki Miyanishi 宮西孝明
美術| Yoko Sagae 寒河江陽子
衣装| Masae Miyamoto 宮本まさ江
録音| Toru Nishiyama 西山徹
整音| Sung Rok Choi チェ・ソンロク
編集| Christopher Makoto Yogi クリストファー・マコト・ヨギ
音楽| Alex Zhang Hungtai アレックス・チャン・ハンタイ

Theater

北海道・東北
都道府県 劇場名 電話番号 公開日 前売
北海道 シアターキノ 011-231-9355 7/29(土)
関東
都道府県 劇場名 電話番号 公開日 前売
東京 ユーロスペース 03-3461-0211 6/30(金)
東京 シネスイッチ銀座 03-3561-0707 6/30(金)
東京 K’s cinema 03-3352-2471 7/1(土)
神奈川 kino cinéma横浜みなとみらい 045-264-4572 7/7(金)
中部
都道府県 劇場名 電話番号 公開日 前売
愛知 伏見ミリオン座 052-212-2437 6/30(金)
愛知 ミッドランドシネマ名古屋空港 0568-39-3911 7/7(金)
近畿
都道府県 劇場名 電話番号 公開日 前売
大阪 シネ・ヌーヴォ 06-6582-1416 7/1(土)
大阪 第七藝術劇場/シアターセブン 06-6302-2073 7/1(土)
京都 京都シネマ 075-353-4723 6/30(金)
兵庫 元町映画館 078-366-2636 7/1(土)
九州・沖縄
                   
都道府県 劇場名 電話番号 公開日 前売
福岡 kino cinéma天神 092-406-7805 7/7(金)
Loading...